

【ミニ掛け軸】妖怪463・手白猿(山梨)
【ミニ掛け軸】妖怪463・手白猿(山梨)
¥2,000
なら 手数料無料の 翌月払いでOK
約15cm×30cmのミニ掛け軸。
通常大蛇堂の出店イベントのみの販売ですが、年に一度のミニ掛け軸通販祭り限定で放出!
大きさ比較のためゆずと一緒に撮影しています。
中サイズ以上の掛け軸と異なり、1点ものではありません。サインは直筆です。
【妖怪説明】
山梨県に伝わる。
むかし、相吾の与次郎という鉄砲のうまい狩人がいた。
近所では大猿がでて畑を荒らしたり鶏をさらったひどい悪さをしていたが、村中総出で駆り出してもみつからなかった。ちらと見た者の話ではその猿の手が真っ白だったため、いつとはなしに「手白猿」と呼ぶようになった。
日増しに悪さがはげしくなり、ついにはお殿様の耳に入った。お殿様は腹を立て策をいいつけられた家来が領内を探したところ与次郎の話がでた。
お殿様は与次郎を呼び出し「手白猿はお前がうち取ってくりょう。そうすれば、ほうびはなんぼでもやる」と言い、与次郎は「あんな大猿はとてもおれにもうてるか、どうだかわからん」と断ろうとするがどうしてもと言われ、ことわりきれず引き受けることになった。
鉄砲を磨き、いく日分もの食べ物をむすびにして、「もしうち取れないときは生きてかえるまい」と覚悟を決め、氏神様へお参りをして山へ入った。
しかし何日も手白猿は見つからなかった。
清水の岩角に腰をおろして昼飯にしようとするが喉をとおらなくなり
「もう、持っていてもしかたない、残りのむすびもこのへんへうちゃあらず」
と前の谷をのぞきこむと、そこには手首から先が真っ白い大猿がすぐ下の岩の上からじっと与次郎をみつめていた。
しかし、まったく逃げようとしない。不思議に思いながらも鉄砲をかまえるがそれでも逃げない。
よくみると、手白猿は片手で赤ん坊を抱いてもう一方の手でけんめいに与次郎をおがんでいる。
与次郎にも生まれて間もない赤ん坊がいた。
「なあ猿、かわいどうだけんど、おれにいのちをくりょう。お殿様の望みでしかたがねえだ。おめえの子どもは、おらがのおしゅんといっしょに、きっとりっぱにそだててやる」
といい打ち取り、泣き叫ぶ小猿を家に連れ帰った。
おしゅんと子猿は同い年だが育てているうちに、小猿はおしゅんのおもりまでするようになっていった。その子猿もまた手首から先が白かったので「手白、手白」とかわいがった。
3つのとき、与次郎は山へ行き、母はおしゅんに湯でもあびせるかと、たらいに釜の湯をくんでおしゅんをいれていた。ちょっとの間と思い、手白に番をたのみ、近所の川へ洗い物をゆすぎに行った。
その間に手白は母の真似をして、釜からチンチンに煮えている湯をくんでおしゅんの頭から2度も3度もかけた。おしゅんはキッキッと泣いて、そのまま赤くただれて死んでしまった。
帰ってきた母親は驚き、泣くにも泣けず
「おとっさんがけえてこうば、どんないによまあれるか知れんから、さあちゃっと山へにげろ」と手白を山へ逃がしてやった。
帰ってきた与次郎は怒り、手白をしとめるべく山へ入るがみつからない。家にもどり
「まず、おしゅんのとぶらいでもしず」
とみるが、おしゅんの死骸がない。
これには驚き、今まで狩人をしていた報いがきた、と悔いて六部になって日本をまわる決心をしてその日のうちに出発した。
はじめに親猿を仕留めた山へ登った。しかし20年も歩き慣れたはずの山で道に迷ってしまう。
道端の石に腰をおろし、とにかく気を落ち着けようとじっと目をつぶった。
すると、どこからともなく猿の鳴き声が聞こえてくる。耳をすますとだんだん近づいてきて目を開けると何十匹もの猿が前にすわっておじぎをした。
その一番前にはにげた手白がいた。
ひょいと立ち上がると与次郎の裾をひっぱっるのでついていくと、広い岩屋に行き着いた。
中には枯れ葉がたくさんしいてあり、何百ともしれない大猿小猿がおり、よくみると洞穴の真ん中あたりにいわで囲んだ井戸のようなものがあり湯気をたてている。
驚いていると手白が井戸の中からひとりの赤子を抱いてきた。
その赤子は死んだはずのおしゅんであった。やけどの傷もなく、前よりも元気になっていた。
与次郎は夢かとばかりに喜び、手白の手を握ってお礼を言うと、手白も与次郎の手をなめて嬉しそうな顔をした。
おしゅんを家に連れ帰ると母も飛び立つばかりに喜んだ。
しかし与次郎の六部の決意はかたく、そのまま六部になり旅立った。
こののちいくら探しても、手白も猿の湯もみつからなかったという。
「我が子護りし慈愛の感は 人も猿とも同じなり」
【参考文献】
『甲斐昔話集』土橋里木18p
『読みがたり山梨のむかし話』山梨国語教育研究会 編 89p
【作品説明】
掛け軸が卓上サイズになって登場です。
大きさ約 幅15cm x 高さ30cmで飾りやすい。
表装(絵柄)以外の部分も特殊加工の印刷仕上げ。サインは直筆です。
すべて布製ですので耐久性に優れており、収納もしやすくなっています。
紙よりも耐久性がありますがアート作品として取り扱いください。
直射日光や高温多湿な場所に長期間置かないでください。
※台座は付属しません
※「卓上掛け軸」から「ミニ掛け軸」に名称変更しました。
※通常サイズ(約幅30cm x 高さ60cm)との違い
・絵に書き下し文(都々逸)がありません
・説明短冊が付属しません
・ギフトラッピング対象外です
・在庫管理の関係上、バージョン記載をしていません
#ミニ掛け軸
通常大蛇堂の出店イベントのみの販売ですが、年に一度のミニ掛け軸通販祭り限定で放出!
大きさ比較のためゆずと一緒に撮影しています。
中サイズ以上の掛け軸と異なり、1点ものではありません。サインは直筆です。
【妖怪説明】
山梨県に伝わる。
むかし、相吾の与次郎という鉄砲のうまい狩人がいた。
近所では大猿がでて畑を荒らしたり鶏をさらったひどい悪さをしていたが、村中総出で駆り出してもみつからなかった。ちらと見た者の話ではその猿の手が真っ白だったため、いつとはなしに「手白猿」と呼ぶようになった。
日増しに悪さがはげしくなり、ついにはお殿様の耳に入った。お殿様は腹を立て策をいいつけられた家来が領内を探したところ与次郎の話がでた。
お殿様は与次郎を呼び出し「手白猿はお前がうち取ってくりょう。そうすれば、ほうびはなんぼでもやる」と言い、与次郎は「あんな大猿はとてもおれにもうてるか、どうだかわからん」と断ろうとするがどうしてもと言われ、ことわりきれず引き受けることになった。
鉄砲を磨き、いく日分もの食べ物をむすびにして、「もしうち取れないときは生きてかえるまい」と覚悟を決め、氏神様へお参りをして山へ入った。
しかし何日も手白猿は見つからなかった。
清水の岩角に腰をおろして昼飯にしようとするが喉をとおらなくなり
「もう、持っていてもしかたない、残りのむすびもこのへんへうちゃあらず」
と前の谷をのぞきこむと、そこには手首から先が真っ白い大猿がすぐ下の岩の上からじっと与次郎をみつめていた。
しかし、まったく逃げようとしない。不思議に思いながらも鉄砲をかまえるがそれでも逃げない。
よくみると、手白猿は片手で赤ん坊を抱いてもう一方の手でけんめいに与次郎をおがんでいる。
与次郎にも生まれて間もない赤ん坊がいた。
「なあ猿、かわいどうだけんど、おれにいのちをくりょう。お殿様の望みでしかたがねえだ。おめえの子どもは、おらがのおしゅんといっしょに、きっとりっぱにそだててやる」
といい打ち取り、泣き叫ぶ小猿を家に連れ帰った。
おしゅんと子猿は同い年だが育てているうちに、小猿はおしゅんのおもりまでするようになっていった。その子猿もまた手首から先が白かったので「手白、手白」とかわいがった。
3つのとき、与次郎は山へ行き、母はおしゅんに湯でもあびせるかと、たらいに釜の湯をくんでおしゅんをいれていた。ちょっとの間と思い、手白に番をたのみ、近所の川へ洗い物をゆすぎに行った。
その間に手白は母の真似をして、釜からチンチンに煮えている湯をくんでおしゅんの頭から2度も3度もかけた。おしゅんはキッキッと泣いて、そのまま赤くただれて死んでしまった。
帰ってきた母親は驚き、泣くにも泣けず
「おとっさんがけえてこうば、どんないによまあれるか知れんから、さあちゃっと山へにげろ」と手白を山へ逃がしてやった。
帰ってきた与次郎は怒り、手白をしとめるべく山へ入るがみつからない。家にもどり
「まず、おしゅんのとぶらいでもしず」
とみるが、おしゅんの死骸がない。
これには驚き、今まで狩人をしていた報いがきた、と悔いて六部になって日本をまわる決心をしてその日のうちに出発した。
はじめに親猿を仕留めた山へ登った。しかし20年も歩き慣れたはずの山で道に迷ってしまう。
道端の石に腰をおろし、とにかく気を落ち着けようとじっと目をつぶった。
すると、どこからともなく猿の鳴き声が聞こえてくる。耳をすますとだんだん近づいてきて目を開けると何十匹もの猿が前にすわっておじぎをした。
その一番前にはにげた手白がいた。
ひょいと立ち上がると与次郎の裾をひっぱっるのでついていくと、広い岩屋に行き着いた。
中には枯れ葉がたくさんしいてあり、何百ともしれない大猿小猿がおり、よくみると洞穴の真ん中あたりにいわで囲んだ井戸のようなものがあり湯気をたてている。
驚いていると手白が井戸の中からひとりの赤子を抱いてきた。
その赤子は死んだはずのおしゅんであった。やけどの傷もなく、前よりも元気になっていた。
与次郎は夢かとばかりに喜び、手白の手を握ってお礼を言うと、手白も与次郎の手をなめて嬉しそうな顔をした。
おしゅんを家に連れ帰ると母も飛び立つばかりに喜んだ。
しかし与次郎の六部の決意はかたく、そのまま六部になり旅立った。
こののちいくら探しても、手白も猿の湯もみつからなかったという。
「我が子護りし慈愛の感は 人も猿とも同じなり」
【参考文献】
『甲斐昔話集』土橋里木18p
『読みがたり山梨のむかし話』山梨国語教育研究会 編 89p
【作品説明】
掛け軸が卓上サイズになって登場です。
大きさ約 幅15cm x 高さ30cmで飾りやすい。
表装(絵柄)以外の部分も特殊加工の印刷仕上げ。サインは直筆です。
すべて布製ですので耐久性に優れており、収納もしやすくなっています。
紙よりも耐久性がありますがアート作品として取り扱いください。
直射日光や高温多湿な場所に長期間置かないでください。
※台座は付属しません
※「卓上掛け軸」から「ミニ掛け軸」に名称変更しました。
※通常サイズ(約幅30cm x 高さ60cm)との違い
・絵に書き下し文(都々逸)がありません
・説明短冊が付属しません
・ギフトラッピング対象外です
・在庫管理の関係上、バージョン記載をしていません
#ミニ掛け軸
大きさ比較画像
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※こちらの価格には消費税が含まれています。
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※この商品は海外配送できる商品です。


