










妖怪649・土手のくだ狐(山梨・甲斐市)
妖怪649・土手のくだ狐(山梨・甲斐市)
¥5,500
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【妖怪説明】
山梨県甲斐市竜王町に伝わる。
笹原郷のお由が父の使いで隣村の叔父茂兵衛のところへいくとになった。
暗く小雨の降る中を娘の一人歩きは物騒だがやむを得ぬ事情のため仕方がなかった。
小田原提灯で足元を照らしながら、近道の笹の生い茂る姥川土手を流れに沿って歩くが、どこで間違えたのかとっくに着いている時間になってもそれらしい灯りも見えない。
お由は気細くなり泣きたくなっていると、いつの間にか明るい提灯が現れ、若い男の姿が浮かび上がった。「お由さん、おまんは茂兵衛おんじの所へいくずらか、おれがついてってやる。後からついて来おし…」
お由は男が自分の名前や行き先を知っているのに驚いたが、考えているひまはなかった。遅れないように後を追っていくのがやっとで、どこを歩いたかもわからず、叔父の家に着いたときには東の空が白みはじめ、提灯の火だけでなく若者の姿も消えていた。
茂兵衛は濡れて泥だらけになっているお由を見て驚き、わけをきいた。
「うん。そりゃあ狐に騙されただ。いや化かされたのかな、とにかく無事で良かった」
お由は風呂に入り、熱い味噌汁で朝飯を食べ終わった頃にやっと自分がわかるようになった。
「お由、もう二度と女の一人歩きはするでねえぞ。しかし、親切な狐もいたもんだな、きっとスケベ狐だべ…」
お由は次の日家に帰ったが、あの若い男のことが忘れらない。
「あんな美青年が、狐だなんてとても信じられない。今一度逢いたい…」
そう思うと我慢ができず、夜になるのを待って家を抜け出した。
やはり小雨の降る晩で、
「お由さん、おまん茂兵衛おんじの所へいくずらに、おれがついてってやる」と若者に同じ言葉で呼びとめられ、お由は「あ、あんた…」と胸をときめかせ、彼の所へ駆け寄った。
と、その時、土手の下で野犬が大きな声で吠えたので男はとびはねるようにして姿を消してしまい、やはりくだ狐だったとわかったという。
「お由のゆくえを背中で語る 正体明けては傘いらず」
【参考文献】
『りゅうおうの民話』竜王町文化協会編 63P
【商品説明】
直筆サインが入った1点ものの掛け軸です。
表装(絵柄)以外の部分も特殊加工の印刷により仕上げてあります。
すべて布製ですので耐久性に優れており、収納もしやすくなっています。
説明の短冊がつきます。(画像はサンプルです)
表装部の大きさ 幅30cm x 高さ60cm
【ギフトラッピングについて】
詳しくはこちらをご覧ください。
https://orochi.theshop.jp/blog/2021/01/09/155531
【Description】
One piece art work with autograph.
Special processing printing. Made of cloth. It has excellent durability and is easy to store. An explanation tag will be attached. (The image is a sample)
Size: W 30 cm x H 60 cm
#甲斐 #龍王 #狐 #山梨 #山梨妖怪地図肆 #山梨の妖怪展ファイナル
山梨県甲斐市竜王町に伝わる。
笹原郷のお由が父の使いで隣村の叔父茂兵衛のところへいくとになった。
暗く小雨の降る中を娘の一人歩きは物騒だがやむを得ぬ事情のため仕方がなかった。
小田原提灯で足元を照らしながら、近道の笹の生い茂る姥川土手を流れに沿って歩くが、どこで間違えたのかとっくに着いている時間になってもそれらしい灯りも見えない。
お由は気細くなり泣きたくなっていると、いつの間にか明るい提灯が現れ、若い男の姿が浮かび上がった。「お由さん、おまんは茂兵衛おんじの所へいくずらか、おれがついてってやる。後からついて来おし…」
お由は男が自分の名前や行き先を知っているのに驚いたが、考えているひまはなかった。遅れないように後を追っていくのがやっとで、どこを歩いたかもわからず、叔父の家に着いたときには東の空が白みはじめ、提灯の火だけでなく若者の姿も消えていた。
茂兵衛は濡れて泥だらけになっているお由を見て驚き、わけをきいた。
「うん。そりゃあ狐に騙されただ。いや化かされたのかな、とにかく無事で良かった」
お由は風呂に入り、熱い味噌汁で朝飯を食べ終わった頃にやっと自分がわかるようになった。
「お由、もう二度と女の一人歩きはするでねえぞ。しかし、親切な狐もいたもんだな、きっとスケベ狐だべ…」
お由は次の日家に帰ったが、あの若い男のことが忘れらない。
「あんな美青年が、狐だなんてとても信じられない。今一度逢いたい…」
そう思うと我慢ができず、夜になるのを待って家を抜け出した。
やはり小雨の降る晩で、
「お由さん、おまん茂兵衛おんじの所へいくずらに、おれがついてってやる」と若者に同じ言葉で呼びとめられ、お由は「あ、あんた…」と胸をときめかせ、彼の所へ駆け寄った。
と、その時、土手の下で野犬が大きな声で吠えたので男はとびはねるようにして姿を消してしまい、やはりくだ狐だったとわかったという。
「お由のゆくえを背中で語る 正体明けては傘いらず」
【参考文献】
『りゅうおうの民話』竜王町文化協会編 63P
【商品説明】
直筆サインが入った1点ものの掛け軸です。
表装(絵柄)以外の部分も特殊加工の印刷により仕上げてあります。
すべて布製ですので耐久性に優れており、収納もしやすくなっています。
説明の短冊がつきます。(画像はサンプルです)
表装部の大きさ 幅30cm x 高さ60cm
【ギフトラッピングについて】
詳しくはこちらをご覧ください。
https://orochi.theshop.jp/blog/2021/01/09/155531
【Description】
One piece art work with autograph.
Special processing printing. Made of cloth. It has excellent durability and is easy to store. An explanation tag will be attached. (The image is a sample)
Size: W 30 cm x H 60 cm
#甲斐 #龍王 #狐 #山梨 #山梨妖怪地図肆 #山梨の妖怪展ファイナル
モノプリント掛け軸紹介動画
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