【妖怪説明】
シノハラキツネ。山梨県甲斐市に伝わる。
昔、篠原のあたりは竹藪や山林で、甲府へ行く１本の道が通っていた。

ある秋の日、信州境の商人庄兵衛はここを通り落とし穴に落ちて苦しんでいる一匹の白狐を助け「作物を荒らして百姓に迷惑をかけないように」といい藪の奥へ放してやった。
庄兵衛はおけさというやさしい妻が病死した後、おもよという後妻を迎えていた。しかし、おもよは庄兵衛をなきものにして財産を奪おうと考えており、弁当に毒を仕込んでいた。

夜中に家をでて、明方この辺りの藪で休み、弁当のむすびを食べようとすると「お待ちください庄兵衛さん」と声がする。
ふと向こうをみると、薄灯のなかに死んだはずの妻おけさが立っており
「おなかがすいてたまりません、そのむすびを下さい」といって、むすびを取り上げて食べてしまう。
するとおけさは急に苦しみだし「このむすびには毒が入っています。私はこの藪に住むおけさという女狐です。先年あなたに助けられた御恩返しに、おけさ様の姿を借りてお助けしました」
といい、白狐の姿に返って藪の中へ消え去っていった。

我に帰った庄兵衛は、世の無常を感じ仏門に入り雲水の旅に出た。
それから毎年秋にこの村には一人の旅僧が訪れ、諸国の珍しい話や知識を村人に聞かせ、狐などに作物を荒らされることがなくなり村が栄えていったという。

また、狐が作物を荒らしたり人を化かしたりするので捉えて狐汁にしようとした際に、法久寺住職が狐に訓戒を与えてから悪行を改めたので、これを境内に祀ったのが今も残る稲荷堂であるという。


「おけさ違いの健気の狐 むすびの毒も腹の中」

【参考文献】
『竜王町史』1009p

【商品説明】
直筆サインが入った１点ものの掛け軸です。
表装（絵柄）以外の部分も特殊加工の印刷により仕上げてあります。
すべて布製ですので耐久性に優れており、収納もしやすくなっています。
説明の短冊がつきます。（画像はサンプルです）
表装部の大きさ 幅30cm x 高さ60cm

【ギフトラッピングについて】
詳しくはこちらをご覧ください。
https://orochi.theshop.jp/blog/2021/01/09/155531

【Description】
One piece art work with autograph.
Special processing printing. Made of cloth. It has excellent durability and is easy to store. An explanation tag will be attached. (The image is a sample)
Size: W 30 cm x H 60 cm

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