【妖怪説明】
山梨県道志村に伝わる。

加入道山裾にあたる小椿のさる老婆が、大室指へ日陰道つたいに歩き、熊穴沢の大岩という露岩の道川に突き出たところにさしかかると、大岩と楢の巨木にまたがって、太さ四斗樽くらいで長さが５、６間にも及ぶ大蛇がぢっと睨んだ。

その後、大手水が大室山腹を荒らしたある時、九四郎というものが大羽根の光淵へ魚掬いに出かけた。大川を跨って巨材が引っかかってるのをみて、これはどえらい橋材にも格好な大材が流れたものだと、自然の悪戯がつくった丸木橋を渡って、降りかえって驚いた。

巨木と思ったのは大蛇であり、激怒した大蛇は眼光爛々、むくむくと頭から角を突出して九四郎を睨み据えた。九四郎は宙をとぶ思いで家に馳せ込み、寝床にもぐりこむとそのまま死んでしまったという。

この大蛇は池の窪に長く住んでいたが、千年棲んだのち、ここを出て川に千年、海に千年合わせて三千年ののち、天竺の龍河川で水を呑んで天に昇ったという。

「巨木の橋かと九四郎歩む 憤怒の大蛇が睨み据え」

【参考文献】
『道志七里』248p
『道志炉辺談』伊藤堅吉 「あしなか」通巻47号 15p

【商品説明】
直筆サインが入った１点ものの掛け軸です。
表装（絵柄）以外の部分も特殊加工の印刷により仕上げてあります。
すべて布製ですので耐久性に優れており、収納もしやすくなっています。
説明の短冊がつきます。（画像はサンプルです）
表装部の大きさ 幅30cm x 高さ60cm

【ギフトラッピングについて】
詳しくはこちらをご覧ください。
https://orochi.theshop.jp/blog/2021/01/09/155531

【Description】
One piece art work with autograph.
Special processing printing. Made of cloth. It has excellent durability and is easy to store. An explanation tag will be attached. (The image is a sample)
Size: W 30 cm x H 60 cm

#山梨の妖怪展2023