妖怪486・太郎婆(山梨・笛吹市)
妖怪486・太郎婆(山梨・笛吹市)
¥5,500
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【妖怪説明】
山梨県笛吹市に伝わる。
甲州東郡の田中村ではタヌキの交尾を見ると命がないという言い伝えがあった。
ある時、この村へ一人の旅商人が入ってきたが村はずれでタヌキの交尾をみた。
村の宿へ到着し座敷でお茶を飲みながら「面白いものをみた」と話すと、宿の主人はおどろき「とんでもない事だぞ。お前の命も今夜限りだ。お気の毒だが泊めてやるわけには行かないから出ていってもらいたい」という。
旅商人はこれには困ったが「それはいけん事をした。では出ていくがせめてこの荷物だけでも預かってほしい」というが主人は「今までもそういう人があって荷物を頼まれるが、死んでしまってから荷物を生家に送り届けても送り賃もとれない。荷物を預かることも困る」という。
それでも「ではこの荷物はすべてこの宿にやるから」というので、一筆証を描いてもらい預かることにした。
旅商人はとにかく宿をでたがあてもないため、木の上ならやたら取って食われまいと村はずれの高い一本杉に登った。
夜中になると下の方でワイワイ騒いでいる。枝の隙間からのぞくと狸が何十匹も集まって一匹ずつ肩梯子をしてだんだん高く登ってくる。旅商人は腰の旅差(旅刀)をぬいて、足許まで届きそうになったら一番上の狸を斬って放り投げた。三四匹斬ると狸達は肩梯子を崩して相談を始めた。
これぢゃア、今夜ァとても食い殺せぬ。
行って、太郎婆を頼んでこないとだめづら
と言って二三匹の狸が駆けていった。
旅商人が太郎婆とは一体何づらと思っていると、毛が赤味を帯びて白い所もだいぶある、いかにも功を経たらしい古狸をつれてきた。
また肩梯子を組んで登ってきたがその一番上に太郎婆が乗っている。
旅商人は斬りかかるがうまく斬れず、よくみるとコンドシ(小さい笊)をかぶっている。それでも懸命にきりつけてなんとか太郎婆を落とすことができ、すると狸の梯子が崩れみなどこかへ行ってしまった。
旅商人は夜が明けるのを待って、杉の木からおりて宿へ戻ると、宿の衆はたいへんおどろいたので「この村に太郎婆ッちう者はあるか」と聞いた。
聞けば太郎婆とはエライ財産家で、女中の三四人もおいて暮らす御隠居様であり、本名を呼び捨てなんかしてはいけないという。
そこで昨夜の顛末を話すと、宿の主人は首をかしげる。何でもその御隠居様は昨夜小便に起きて何かに蹴つまづいて転んで怪我をしたとかで村中の衆が多さわいで見舞いに行っている。
そのお婆は滅法長生きでもう百幾つだというが、誰も正しい年を知っている者がいないため、相談の末、どうやら古狸に違いないとなり、宿の主人が様子をみにいくと、変わった様子はないが注意してみるとコンドシの尻が2つに切れている。いよいよこれは間違いないと、家へもどり旅商人に話した。
旅商人はすぐに太郎婆の家へ行き「太郎婆は御隠居じゃないぞ、御隠居を食い殺して狸が化けてるぞ、早く殺いちまえッ」とどなると、今まで奥の座敷で唸っていた病人があわてて表へ飛び出した。
もうすっかり正体をあらわし狸になり、太い尻尾や毛だらけの手足であり、村の衆がみんなで追いかけたがとても足がはやくて追いつけず、そのまま山奥へ逃げられてしまった。
しかし、それからというもの、狸の交尾をみても命をとられることは無くなったという。
「見てはならぬの狸の×× 取って食おうか肩車」
【参考文献】
『山梨県の民話と伝説』土橋里木185p
『甲斐路 (日本の風土記)』220p
【商品説明】
直筆サインが入った1点ものの掛け軸です。
表装(絵柄)以外の部分も特殊加工の印刷により仕上げてあります。
すべて布製ですので耐久性に優れており、収納もしやすくなっています。
説明の短冊がつきます。(画像はサンプルです)
表装部の大きさ 幅30cm x 高さ60cm
【ギフトラッピングについて】
詳しくはこちらをご覧ください。
https://orochi.theshop.jp/blog/2021/01/09/155531
【Description】
One piece art work with autograph.
Special processing printing. Made of cloth. It has excellent durability and is easy to store. An explanation tag will be attached. (The image is a sample)
Size: W 30 cm x H 60 cm
#山梨 #笛吹 #狸 #太郎婆 #山梨の妖怪展2023
山梨県笛吹市に伝わる。
甲州東郡の田中村ではタヌキの交尾を見ると命がないという言い伝えがあった。
ある時、この村へ一人の旅商人が入ってきたが村はずれでタヌキの交尾をみた。
村の宿へ到着し座敷でお茶を飲みながら「面白いものをみた」と話すと、宿の主人はおどろき「とんでもない事だぞ。お前の命も今夜限りだ。お気の毒だが泊めてやるわけには行かないから出ていってもらいたい」という。
旅商人はこれには困ったが「それはいけん事をした。では出ていくがせめてこの荷物だけでも預かってほしい」というが主人は「今までもそういう人があって荷物を頼まれるが、死んでしまってから荷物を生家に送り届けても送り賃もとれない。荷物を預かることも困る」という。
それでも「ではこの荷物はすべてこの宿にやるから」というので、一筆証を描いてもらい預かることにした。
旅商人はとにかく宿をでたがあてもないため、木の上ならやたら取って食われまいと村はずれの高い一本杉に登った。
夜中になると下の方でワイワイ騒いでいる。枝の隙間からのぞくと狸が何十匹も集まって一匹ずつ肩梯子をしてだんだん高く登ってくる。旅商人は腰の旅差(旅刀)をぬいて、足許まで届きそうになったら一番上の狸を斬って放り投げた。三四匹斬ると狸達は肩梯子を崩して相談を始めた。
これぢゃア、今夜ァとても食い殺せぬ。
行って、太郎婆を頼んでこないとだめづら
と言って二三匹の狸が駆けていった。
旅商人が太郎婆とは一体何づらと思っていると、毛が赤味を帯びて白い所もだいぶある、いかにも功を経たらしい古狸をつれてきた。
また肩梯子を組んで登ってきたがその一番上に太郎婆が乗っている。
旅商人は斬りかかるがうまく斬れず、よくみるとコンドシ(小さい笊)をかぶっている。それでも懸命にきりつけてなんとか太郎婆を落とすことができ、すると狸の梯子が崩れみなどこかへ行ってしまった。
旅商人は夜が明けるのを待って、杉の木からおりて宿へ戻ると、宿の衆はたいへんおどろいたので「この村に太郎婆ッちう者はあるか」と聞いた。
聞けば太郎婆とはエライ財産家で、女中の三四人もおいて暮らす御隠居様であり、本名を呼び捨てなんかしてはいけないという。
そこで昨夜の顛末を話すと、宿の主人は首をかしげる。何でもその御隠居様は昨夜小便に起きて何かに蹴つまづいて転んで怪我をしたとかで村中の衆が多さわいで見舞いに行っている。
そのお婆は滅法長生きでもう百幾つだというが、誰も正しい年を知っている者がいないため、相談の末、どうやら古狸に違いないとなり、宿の主人が様子をみにいくと、変わった様子はないが注意してみるとコンドシの尻が2つに切れている。いよいよこれは間違いないと、家へもどり旅商人に話した。
旅商人はすぐに太郎婆の家へ行き「太郎婆は御隠居じゃないぞ、御隠居を食い殺して狸が化けてるぞ、早く殺いちまえッ」とどなると、今まで奥の座敷で唸っていた病人があわてて表へ飛び出した。
もうすっかり正体をあらわし狸になり、太い尻尾や毛だらけの手足であり、村の衆がみんなで追いかけたがとても足がはやくて追いつけず、そのまま山奥へ逃げられてしまった。
しかし、それからというもの、狸の交尾をみても命をとられることは無くなったという。
「見てはならぬの狸の×× 取って食おうか肩車」
【参考文献】
『山梨県の民話と伝説』土橋里木185p
『甲斐路 (日本の風土記)』220p
【商品説明】
直筆サインが入った1点ものの掛け軸です。
表装(絵柄)以外の部分も特殊加工の印刷により仕上げてあります。
すべて布製ですので耐久性に優れており、収納もしやすくなっています。
説明の短冊がつきます。(画像はサンプルです)
表装部の大きさ 幅30cm x 高さ60cm
【ギフトラッピングについて】
詳しくはこちらをご覧ください。
https://orochi.theshop.jp/blog/2021/01/09/155531
【Description】
One piece art work with autograph.
Special processing printing. Made of cloth. It has excellent durability and is easy to store. An explanation tag will be attached. (The image is a sample)
Size: W 30 cm x H 60 cm
#山梨 #笛吹 #狸 #太郎婆 #山梨の妖怪展2023
モノプリント掛け軸紹介動画
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