妖怪732・乳もらい柳(静岡・伊豆市)

妖怪732・乳もらい柳(静岡・伊豆市)

妖怪732・乳もらい柳(静岡・伊豆市)
¥5,500
【妖怪説明】
静岡県伊豆市に伝わる。

与一坂の上に炭焼きの気の良い男がいた。
妻との間に赤子をさずかったが、ある時突然、妻が亡くなってしまった。
山小屋の足らぬくらしの中で乳粉を煮ては赤子にあたえていたが、男手ということもあり泣き始めると途方に暮れるばかりで、もらい乳をする人もなく困り果てていた。

ある日、あかを背負い雑木のたばねをしていると、赤子が泣き出した。
そこへみかけたことのない品のよい一人の女がとおりかかった。妻を亡くし乳が足りてなく泣いていることを話すと、女が乳をあたえるという。柳の大木の根本に腰を下ろしあかに乳を与えると赤子は泣き止み乳をのむと眠りけてしまった。
女は、明日も連れてきてくれれば乳を与えるという。次の日も乳をもらい、赤子にまだ名前がないため、「お柳(きょう)」という名を女からもらう。

そうして乳をもらいながらお柳は育っていった。このころではおととは炭焼きの男手で、おかかは乳をもらう女の人のくる柳の木のところを指すようになっていた。
ある時、久しぶりに山をおりて知人に乳をもらっている話をすると、そんな女はあのあたりにいないという。
詳しく聞いたこともなく恩にもなっていたので、今日こそは女の後をつけてみようと心に決めて柳のほとりで待ったが、それ以降現れることがなくなってしまった。

こうしていつしか月日は流れ、お柳は美しい娘に成長し、嫁入りをし子も生まれた。
あるとき、子とともに久しぶりに父の山小屋をおとずれたお柳は、どうしたものか乳が出なく難儀していると語った。
すると父の老いた目には、むかしお柳が赤子の時、毎日柳のそばで乳をくれた女のことがありありと思い出された。
二人は赤子を連れて柳の木の下に行き、懐かしい昔の思い出を語り合っていると、お柳はふと手に触れた柳の太幹に乳房のようなこぶがあるのに気がついた。
さわると白い乳のようなものがにじみ出ている。
お柳はいたずらにその乳瘤をすうと、ふいに自分の乳房にひびくように乳がはってくるのがわかった。そうしてわが子に乳を与える姿は、いつしかここでお柳に乳をくれた女の人にそっくりであった。

このことがうわさになり、あちこちから乳の出ない母親が柳の乳瘤をすいにやってきたという。


「柳の情に育つは赤子 お柳母とて幹を吸い」

【参考資料】
『【新版】日本の民話4伊豆の民話』岸なみ 編 99p

【】

【商品説明】
直筆サインが入った1点ものの掛け軸です。
表装(絵柄)以外の部分も特殊加工の印刷により仕上げてあります。
すべて布製ですので耐久性に優れており、収納もしやすくなっています。
説明の短冊がつきます。(画像はサンプルです)
表装部の大きさ 幅30cm x 高さ60cm

【ギフトラッピングについて】
詳しくはこちらをご覧ください。
https://orochi.theshop.jp/blog/2021/01/09/155531

【Description】
One piece art work with autograph.
Special processing printing. Made of cloth. It has excellent durability and is easy to store. An explanation tag will be attached. (The image is a sample)
Size: W 30 cm x H 60 cm

#静岡 #静岡の妖怪展2026

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