妖怪262・浪小僧ver2(静岡・浜松市)
妖怪262・浪小僧ver2(静岡・浜松市)
¥5,500
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【妖怪説明】
静岡県浜名郡伊佐見村曳馬野(現・浜松市)に伝わる。
一人の少年が母とともに住んでいた。
ある日、田を耕して小川で足を洗っているとそばの草むらから「もしもし」と親指ほどの子供に話しかけられた。
「お助けください、私はこの前の海に住む浪小僧というものでございます。先程の大雨でうかうかと陸に浮れ出たのですが日照りにあってはとても家まで帰ることは出来ません。どうぞ海までお連れ下さい」という。少年は気の毒に思って言う通りに助けてやった。
その後、なお日照りが続いた。田の水は枯れ、稲はしおれ少年は途方にくれて、ぼんやり海辺に立っていると海間からこの間の浪小僧が走ってくる。
「先日はありがとうございました。旱魃で大変お困りのご様子、私の父は雨乞いの名人ですから、早速雨を降らして頂きましょう。なお、今後は雨降る時には東南で、上がる時には西南で予め浪を鳴らしておしらせいたしましょう」といって姿をかくしてしまった。
間も無く大雨が降って、少年はじめ里は大いに助かった。それ以来この地方では浪の音によって天気予知ができるようになったという。
以上は『静岡県伝説昔話集』にあるもので、補足として以下の三例ものっている。
1)弘法大師が和地村大山のあたりに来た時、猪がでて荒らしたのでふせぐ為に藁人形をつくり脅した。それから猪が出なくなったが、藁人形が「今よりあとは人々に雨風を知らせん」と言ったので遠州灘に入れた。それから天気の悪い時は波が音を立てる様になった。
2)遠州秋葉神社をつくる際に藁人形を作って使った所よく働き、その上大豊作になった。仕事が終わった後は川に流さねばならなかったが人々はこれを惜しんで、流された後も豊作になるよう天気を教えてくれるよう頼むと、海がなって天気予知ができるようになった。
3)波音が西の方で鳴れば「ひわ」といい西の風、晴。
東南に聞こえる時は「うら」といい東の風、曇、雨。
また音の大小によって暴風も探知することができるという。
ほかに、和尚が役目を終えたかかしを海に流して浪小僧になる話や、引佐郡引佐町久留米木には僧の行基が農作業のために作った藁人形を正体とする説などがあり「行基が作った早乙女の人形が久しく留まっていた=久留米木」「藁人形の妖怪がいた=久留米鬼」などの地名由来もある。
かっぱのような姿で漁師に懲罰されるかわりに天気をたいこを叩いて教える「遠州灘の波の音」は遠州七不思議の一つともいわれ、遠州灘に面する地域の話でもある。
「童の健気が日照りを救う 雨乞い童に浪が鳴る」
【参考資料】
『静岡県伝説昔話集』静岡県女子師範学校郷土研究会編 253p
『浜松の伝説 : おじいさんが語る昔ばなし 下 (シリーズわたしの散歩道 ; 4,5)』渥美実 編著 128p「浪小僧となったかかし」
『静岡県の民話』日本児童文学協会 114p「遠州灘の波の音」
浜松市浜名区久留米木現地看板
『引佐町の民俗 中京民俗第17号』中京大学郷土研究会 152p
『日本怪異妖怪事典 中部』高橋郁丸,毛利恵太,怪作戦テラ 著
一部資料提供:猫屋敷
【商品説明】
直筆サインが入った1点ものの掛け軸です。
表装(絵柄)以外の部分も特殊加工の印刷により仕上げてあります。
すべて布製ですので耐久性に優れており、収納もしやすくなっています。
説明の短冊がつきます。(画像はサンプルです)
表装部の大きさ 幅30cm x 高さ60cm
【ギフトラッピングについて】
詳しくはこちらをご覧ください。
https://orochi.theshop.jp/blog/2021/01/09/155531
【Description】
One piece art work with autograph.
Special processing printing. Made of cloth. It has excellent durability and is easy to store. An explanation tag will be attached. (The image is a sample)
Size: W 30 cm x H 60 cm
静岡県浜名郡伊佐見村曳馬野(現・浜松市)に伝わる。
一人の少年が母とともに住んでいた。
ある日、田を耕して小川で足を洗っているとそばの草むらから「もしもし」と親指ほどの子供に話しかけられた。
「お助けください、私はこの前の海に住む浪小僧というものでございます。先程の大雨でうかうかと陸に浮れ出たのですが日照りにあってはとても家まで帰ることは出来ません。どうぞ海までお連れ下さい」という。少年は気の毒に思って言う通りに助けてやった。
その後、なお日照りが続いた。田の水は枯れ、稲はしおれ少年は途方にくれて、ぼんやり海辺に立っていると海間からこの間の浪小僧が走ってくる。
「先日はありがとうございました。旱魃で大変お困りのご様子、私の父は雨乞いの名人ですから、早速雨を降らして頂きましょう。なお、今後は雨降る時には東南で、上がる時には西南で予め浪を鳴らしておしらせいたしましょう」といって姿をかくしてしまった。
間も無く大雨が降って、少年はじめ里は大いに助かった。それ以来この地方では浪の音によって天気予知ができるようになったという。
以上は『静岡県伝説昔話集』にあるもので、補足として以下の三例ものっている。
1)弘法大師が和地村大山のあたりに来た時、猪がでて荒らしたのでふせぐ為に藁人形をつくり脅した。それから猪が出なくなったが、藁人形が「今よりあとは人々に雨風を知らせん」と言ったので遠州灘に入れた。それから天気の悪い時は波が音を立てる様になった。
2)遠州秋葉神社をつくる際に藁人形を作って使った所よく働き、その上大豊作になった。仕事が終わった後は川に流さねばならなかったが人々はこれを惜しんで、流された後も豊作になるよう天気を教えてくれるよう頼むと、海がなって天気予知ができるようになった。
3)波音が西の方で鳴れば「ひわ」といい西の風、晴。
東南に聞こえる時は「うら」といい東の風、曇、雨。
また音の大小によって暴風も探知することができるという。
ほかに、和尚が役目を終えたかかしを海に流して浪小僧になる話や、引佐郡引佐町久留米木には僧の行基が農作業のために作った藁人形を正体とする説などがあり「行基が作った早乙女の人形が久しく留まっていた=久留米木」「藁人形の妖怪がいた=久留米鬼」などの地名由来もある。
かっぱのような姿で漁師に懲罰されるかわりに天気をたいこを叩いて教える「遠州灘の波の音」は遠州七不思議の一つともいわれ、遠州灘に面する地域の話でもある。
「童の健気が日照りを救う 雨乞い童に浪が鳴る」
【参考資料】
『静岡県伝説昔話集』静岡県女子師範学校郷土研究会編 253p
『浜松の伝説 : おじいさんが語る昔ばなし 下 (シリーズわたしの散歩道 ; 4,5)』渥美実 編著 128p「浪小僧となったかかし」
『静岡県の民話』日本児童文学協会 114p「遠州灘の波の音」
浜松市浜名区久留米木現地看板
『引佐町の民俗 中京民俗第17号』中京大学郷土研究会 152p
『日本怪異妖怪事典 中部』高橋郁丸,毛利恵太,怪作戦テラ 著
一部資料提供:猫屋敷
【商品説明】
直筆サインが入った1点ものの掛け軸です。
表装(絵柄)以外の部分も特殊加工の印刷により仕上げてあります。
すべて布製ですので耐久性に優れており、収納もしやすくなっています。
説明の短冊がつきます。(画像はサンプルです)
表装部の大きさ 幅30cm x 高さ60cm
【ギフトラッピングについて】
詳しくはこちらをご覧ください。
https://orochi.theshop.jp/blog/2021/01/09/155531
【Description】
One piece art work with autograph.
Special processing printing. Made of cloth. It has excellent durability and is easy to store. An explanation tag will be attached. (The image is a sample)
Size: W 30 cm x H 60 cm
モノプリント掛け軸紹介動画
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