













妖怪382・あんた方おれきれき(山梨・中央市)
妖怪382・あんた方おれきれき(山梨・中央市)
¥5,500
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蛙着ぐるみ変化
【妖怪説明】
山梨県中央市に伝わる。
ある所に、娘が三人いるおじいさんがいた。
おじいさんが町へいった帰りに道端で蛇が蛙をのみこもうとしていたので、持っていた杖で蛇の頭を叩いて蛙を助けた。蛙は「あんた方おれきれき、あんた方おれきれき」といって山道をはねていった。
蛇はたいへん怒って大きな口でおじいさんをのもうとしたので「堪忍してくれ」とおじいさんが言うと蛇は「お前の娘を嫁にくれたら堪忍してやる」といい去っていった。
家に帰り顛末を長女に語るが「おいやのことかな」と断られる。次女に話しても「ますます、おいやのことかな」と断られる。
末娘に頼むと
「私が蛇さんのお嫁に行くよ。そのかわり、十二ひとえの着物と、ふくべを千個、針を千本もたせておくれ」というのでおじいさんは早速町へいって用意した。
やがて蛇が迎えにきて娘を背中に乗せて、山奥の湖のふちの蛇の住み家へいった。
蛇は毎日山を駆けずりまわり、鳥や獣をつかまえ料理して食べていたが娘は山の寂しい暮らしがいやになってきた。
「蛇さん、私のお願いをきいてくれますか、もし、きいてくれたら、私はいつまでも、蛇さんのお嫁さんになってくらします」
「何でもいってごらん。私にできることならなんでもするよ」
と答えたので娘は持ってきたふくべを千個湖になげこんで
「このふくべを一つ残らず湖へ沈めてくれたら、いつまでも蛇さんと暮らします」
と言った。
蛇は「よしきた」と沈めようとするがふくべが浮いてきて沈められない。へとへとに疲れたところに千本の針を投げたので、蛇はとうとう死んでしまった。
娘が山を下りると途中でおじいさんが助けた蛙に遭遇した。
「そんなにきれいな十二ひとえの着物を着ていくと、悪者に出合った時あぶないから、これを着ていってください」
と、くるくると自分の皮を脱いで娘にすっぽりとかぶせるとたちまち娘はしわくちゃなおばあさんになった。
「これで安心して、山を下ってください。あんた方おれきれき、あんた方おれきれき」
といって、いってしまった。
娘が山を下ると一軒の家がありそこで「おかめばあさん」として馬小屋のそばの小さな部屋に住み働かせてもらうことになった。
やがてこの村にも夏がきてお盆になると若者や娘たちはきれいにきかざって盆踊りに行き、村は笛や太鼓でにぎやかになった。おかめばあさんも外がにぎやかなのに浮かれて、カエルの皮を脱ぎ十二ひとえの着物を着て百匁ろうそくをともし、浄瑠璃をかたっていた。
家の息子が祭りから帰ると、おかめばあさんの部屋に灯りがついているので戸の隙間からのぞくときれいな娘が十二ひとえを着て浄瑠璃をかたっている。
「これ、これ、おかめばあさん。誰か来ているのかね」と声をかけると、おかめばあさんは百匁ろうそくを消して蛙の皮をかぶって「はい、何かご用ですか」と出したその顔はしわくちゃのかめばあさんだった。
次の日も外がにぎやかで、おかめばあさんは蛙の皮を脱ぎ浄瑠璃をかたっており、今度は息子が黙って戸をあけたので正体がばれてしまった。
「実は、こういう訳でおじいさんの身代りで蛇の所へいき、運よく蛇をたいじして山を下ってきたら、蛇に皮をもらい、おばあさんになりすましてこちらで、ご厄介になっておりました」
と身の上話をすると、若者はかわいそうに思い娘を妻にし、二人は幸せにくらした。
「蛇の後家は蛙の皮下に 十二ひとえに浄瑠璃かたり」
【参考文献】
『豊富村誌 下』884p-887p /類話『忍野村誌 第二巻』 451p
【商品説明】
直筆サインが入った1点ものの掛け軸です。
表装(絵柄)以外の部分も特殊加工の印刷により仕上げてあります。
すべて布製ですので耐久性に優れており、収納もしやすくなっています。
説明の短冊がつきます。(画像はサンプルです)
表装部の大きさ 幅30cm x 高さ60cm
【ギフトラッピングについて】
詳しくはこちらをご覧ください。
https://orochi.theshop.jp/blog/2021/01/09/155531
ギフトラッピングご利用時は配送方法・クリックポストはご利用いただけません。
【Description】
One piece art work with autograph.
Special processing printing. Made of cloth. It has excellent durability and is easy to store. An explanation tag will be attached. (The image is a sample)
Size: W 30 cm x H 60 cm
【妖怪説明】
山梨県中央市に伝わる。
ある所に、娘が三人いるおじいさんがいた。
おじいさんが町へいった帰りに道端で蛇が蛙をのみこもうとしていたので、持っていた杖で蛇の頭を叩いて蛙を助けた。蛙は「あんた方おれきれき、あんた方おれきれき」といって山道をはねていった。
蛇はたいへん怒って大きな口でおじいさんをのもうとしたので「堪忍してくれ」とおじいさんが言うと蛇は「お前の娘を嫁にくれたら堪忍してやる」といい去っていった。
家に帰り顛末を長女に語るが「おいやのことかな」と断られる。次女に話しても「ますます、おいやのことかな」と断られる。
末娘に頼むと
「私が蛇さんのお嫁に行くよ。そのかわり、十二ひとえの着物と、ふくべを千個、針を千本もたせておくれ」というのでおじいさんは早速町へいって用意した。
やがて蛇が迎えにきて娘を背中に乗せて、山奥の湖のふちの蛇の住み家へいった。
蛇は毎日山を駆けずりまわり、鳥や獣をつかまえ料理して食べていたが娘は山の寂しい暮らしがいやになってきた。
「蛇さん、私のお願いをきいてくれますか、もし、きいてくれたら、私はいつまでも、蛇さんのお嫁さんになってくらします」
「何でもいってごらん。私にできることならなんでもするよ」
と答えたので娘は持ってきたふくべを千個湖になげこんで
「このふくべを一つ残らず湖へ沈めてくれたら、いつまでも蛇さんと暮らします」
と言った。
蛇は「よしきた」と沈めようとするがふくべが浮いてきて沈められない。へとへとに疲れたところに千本の針を投げたので、蛇はとうとう死んでしまった。
娘が山を下りると途中でおじいさんが助けた蛙に遭遇した。
「そんなにきれいな十二ひとえの着物を着ていくと、悪者に出合った時あぶないから、これを着ていってください」
と、くるくると自分の皮を脱いで娘にすっぽりとかぶせるとたちまち娘はしわくちゃなおばあさんになった。
「これで安心して、山を下ってください。あんた方おれきれき、あんた方おれきれき」
といって、いってしまった。
娘が山を下ると一軒の家がありそこで「おかめばあさん」として馬小屋のそばの小さな部屋に住み働かせてもらうことになった。
やがてこの村にも夏がきてお盆になると若者や娘たちはきれいにきかざって盆踊りに行き、村は笛や太鼓でにぎやかになった。おかめばあさんも外がにぎやかなのに浮かれて、カエルの皮を脱ぎ十二ひとえの着物を着て百匁ろうそくをともし、浄瑠璃をかたっていた。
家の息子が祭りから帰ると、おかめばあさんの部屋に灯りがついているので戸の隙間からのぞくときれいな娘が十二ひとえを着て浄瑠璃をかたっている。
「これ、これ、おかめばあさん。誰か来ているのかね」と声をかけると、おかめばあさんは百匁ろうそくを消して蛙の皮をかぶって「はい、何かご用ですか」と出したその顔はしわくちゃのかめばあさんだった。
次の日も外がにぎやかで、おかめばあさんは蛙の皮を脱ぎ浄瑠璃をかたっており、今度は息子が黙って戸をあけたので正体がばれてしまった。
「実は、こういう訳でおじいさんの身代りで蛇の所へいき、運よく蛇をたいじして山を下ってきたら、蛇に皮をもらい、おばあさんになりすましてこちらで、ご厄介になっておりました」
と身の上話をすると、若者はかわいそうに思い娘を妻にし、二人は幸せにくらした。
「蛇の後家は蛙の皮下に 十二ひとえに浄瑠璃かたり」
【参考文献】
『豊富村誌 下』884p-887p /類話『忍野村誌 第二巻』 451p
【商品説明】
直筆サインが入った1点ものの掛け軸です。
表装(絵柄)以外の部分も特殊加工の印刷により仕上げてあります。
すべて布製ですので耐久性に優れており、収納もしやすくなっています。
説明の短冊がつきます。(画像はサンプルです)
表装部の大きさ 幅30cm x 高さ60cm
【ギフトラッピングについて】
詳しくはこちらをご覧ください。
https://orochi.theshop.jp/blog/2021/01/09/155531
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One piece art work with autograph.
Special processing printing. Made of cloth. It has excellent durability and is easy to store. An explanation tag will be attached. (The image is a sample)
Size: W 30 cm x H 60 cm
モノプリント掛け軸紹介動画
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