妖怪523・猫南瓜(静岡・南伊豆町-東伊豆町-浜松市)
妖怪523・猫南瓜(静岡・南伊豆町-東伊豆町-浜松市)
¥5,500
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【妖怪説明】
静岡県南賀茂郡三浜村(現・南伊豆町)小浦に伝わる。
ある船主が宿に泊まると、翌朝なにやらわめく声で起こされる。
主の漁師が下女を叱っており、煮ておいた魚を盗み食いしたという。船主は、おとなしそうな女だがな、と思ったが、女は泣くばかりであった。
その日は船主と漁師で漁にでると鰹が大漁であった。
翌朝、またも魚を食べたと女が叱られていた。その日もまた大漁であった。
その晩、寝ていた船主は真夜中にふと目を覚ますと、勝手の方で音が聞こえる。娘が盗み食いをしているのだな、と思いのぞいてみると、一匹の古猫が戸棚をあけて皿の魚を食べていた。
船主は布団へもぐりこみ、夜のあけるまでまんぢりとしなかった。
次の朝、またも漁師が怒鳴っており、ついには追い出すという。それを聞いた船主は、がばと起き上がり、盗み食いの正体は古猫だとつげた。
それを聞いたうずくまっていた猫は、すっくと立ち上がり物凄い眼を輝かせ船主を睨んで、そのまま縁の下へもぐってしまった。
その日も大漁であった。夜になったが船主は恐怖から宿へは帰らず船で寝ることにした。猫が化けてくるように思われ、大勢の荒くれの若者とともに待ち構えたが夜もふけみな寝てしまった。
ふと胸騒ぎを感じて船主が起きると水をかく音がする。
身を起こしたその時、ふなはだから怪猫がおどりこんだ。古猫は船主の喉笛を狙うが、一斉に眼を覚ました漁夫たちと戦い、ついに頭を棒で打ち砕かれた。
死骸は宿の漁師に届けられ、執念深い猫を海へ捨てても恐ろしいと思い、畑のすみへ穴を掘って埋めた。
その翌年、また船主はやってきた。盗み食いの濡れ衣をきせられた娘はすでに嫁に行っていなかった。
船主が漁師の妻のすすめた食膳に向かうと珍しい南瓜が煮てある。
大好物であるが、ふと気になり聞いてみると、畑のすみで一つだけ早なりしたといい、猫を埋めた場所だという。あやしく思った船主と漁師は畑へ行き土を掘り返すと、去年埋めたはずの死骸が生々しく残っており、真っ赤な口を開いていた。早なりの南瓜はその赤い猫の口から出ていたのであった。
船主は2度目の命拾いをしたと喜んだが、それからはこの港へ寄り付かなかった。
以上は『伊豆伝説集』を参考にしている。
『静岡県伝説昔話集』には娘と猫が入れ替わってしまい六部が見抜く、周智郡城西村(現・浜松市)の類話や、賀茂郡稲取町(現・東伊豆町)での採集例も掲載されている。
『全國昔話資料集成30伊豆昔話集』では船主は大工になったおり、最後に食べて亡くなってしまう。
「季節はずれの早なり南瓜 猫の骸を肥えとする」
【参考資料】
『伊豆伝説集』後藤江村 著 「猫が南瓜になった話」98p
『静岡県伝説昔話集』静岡県女子師範学校郷土研究会 編 (賀茂郡稲取町[現・東伊豆町])328p,(周智郡城西村[現・浜松市])331p
『全國昔話資料集成30伊豆昔話集』 鈴木暹・編 45p
『静岡県の昔なばし あしたかのほら貝』清水達也 68p
『【新版】日本の民話4伊豆の民話』岸なみ 編 192p
『日本怪異妖怪事典 中部』高橋郁丸,毛利恵太,怪作戦テラ 著
一部資料提供:猫化不来
【商品説明】
直筆サインが入った1点ものの掛け軸です。
表装(絵柄)以外の部分も特殊加工の印刷により仕上げてあります。
すべて布製ですので耐久性に優れており、収納もしやすくなっています。
説明の短冊がつきます。(画像はサンプルです)
表装部の大きさ 幅30cm x 高さ60cm
【ギフトラッピングについて】
詳しくはこちらをご覧ください。
https://orochi.theshop.jp/blog/2021/01/09/155531
【Description】
One piece art work with autograph.
Special processing printing. Made of cloth. It has excellent durability and is easy to store. An explanation tag will be attached. (The image is a sample)
Size: W 30 cm x H 60 cm
#静岡 #浜松市 #南伊豆 #東伊豆 #ネコ #猫 #南瓜 #かぼちゃ #静岡と身延の妖怪展
静岡県南賀茂郡三浜村(現・南伊豆町)小浦に伝わる。
ある船主が宿に泊まると、翌朝なにやらわめく声で起こされる。
主の漁師が下女を叱っており、煮ておいた魚を盗み食いしたという。船主は、おとなしそうな女だがな、と思ったが、女は泣くばかりであった。
その日は船主と漁師で漁にでると鰹が大漁であった。
翌朝、またも魚を食べたと女が叱られていた。その日もまた大漁であった。
その晩、寝ていた船主は真夜中にふと目を覚ますと、勝手の方で音が聞こえる。娘が盗み食いをしているのだな、と思いのぞいてみると、一匹の古猫が戸棚をあけて皿の魚を食べていた。
船主は布団へもぐりこみ、夜のあけるまでまんぢりとしなかった。
次の朝、またも漁師が怒鳴っており、ついには追い出すという。それを聞いた船主は、がばと起き上がり、盗み食いの正体は古猫だとつげた。
それを聞いたうずくまっていた猫は、すっくと立ち上がり物凄い眼を輝かせ船主を睨んで、そのまま縁の下へもぐってしまった。
その日も大漁であった。夜になったが船主は恐怖から宿へは帰らず船で寝ることにした。猫が化けてくるように思われ、大勢の荒くれの若者とともに待ち構えたが夜もふけみな寝てしまった。
ふと胸騒ぎを感じて船主が起きると水をかく音がする。
身を起こしたその時、ふなはだから怪猫がおどりこんだ。古猫は船主の喉笛を狙うが、一斉に眼を覚ました漁夫たちと戦い、ついに頭を棒で打ち砕かれた。
死骸は宿の漁師に届けられ、執念深い猫を海へ捨てても恐ろしいと思い、畑のすみへ穴を掘って埋めた。
その翌年、また船主はやってきた。盗み食いの濡れ衣をきせられた娘はすでに嫁に行っていなかった。
船主が漁師の妻のすすめた食膳に向かうと珍しい南瓜が煮てある。
大好物であるが、ふと気になり聞いてみると、畑のすみで一つだけ早なりしたといい、猫を埋めた場所だという。あやしく思った船主と漁師は畑へ行き土を掘り返すと、去年埋めたはずの死骸が生々しく残っており、真っ赤な口を開いていた。早なりの南瓜はその赤い猫の口から出ていたのであった。
船主は2度目の命拾いをしたと喜んだが、それからはこの港へ寄り付かなかった。
以上は『伊豆伝説集』を参考にしている。
『静岡県伝説昔話集』には娘と猫が入れ替わってしまい六部が見抜く、周智郡城西村(現・浜松市)の類話や、賀茂郡稲取町(現・東伊豆町)での採集例も掲載されている。
『全國昔話資料集成30伊豆昔話集』では船主は大工になったおり、最後に食べて亡くなってしまう。
「季節はずれの早なり南瓜 猫の骸を肥えとする」
【参考資料】
『伊豆伝説集』後藤江村 著 「猫が南瓜になった話」98p
『静岡県伝説昔話集』静岡県女子師範学校郷土研究会 編 (賀茂郡稲取町[現・東伊豆町])328p,(周智郡城西村[現・浜松市])331p
『全國昔話資料集成30伊豆昔話集』 鈴木暹・編 45p
『静岡県の昔なばし あしたかのほら貝』清水達也 68p
『【新版】日本の民話4伊豆の民話』岸なみ 編 192p
『日本怪異妖怪事典 中部』高橋郁丸,毛利恵太,怪作戦テラ 著
一部資料提供:猫化不来
【商品説明】
直筆サインが入った1点ものの掛け軸です。
表装(絵柄)以外の部分も特殊加工の印刷により仕上げてあります。
すべて布製ですので耐久性に優れており、収納もしやすくなっています。
説明の短冊がつきます。(画像はサンプルです)
表装部の大きさ 幅30cm x 高さ60cm
【ギフトラッピングについて】
詳しくはこちらをご覧ください。
https://orochi.theshop.jp/blog/2021/01/09/155531
【Description】
One piece art work with autograph.
Special processing printing. Made of cloth. It has excellent durability and is easy to store. An explanation tag will be attached. (The image is a sample)
Size: W 30 cm x H 60 cm
#静岡 #浜松市 #南伊豆 #東伊豆 #ネコ #猫 #南瓜 #かぼちゃ #静岡と身延の妖怪展
モノプリント掛け軸紹介動画
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