【妖怪説明】
山梨県西八代郡市川大門町(現・市川三郷町)に伝わる。

昔、大同沖村部落榎平の高台に吉浄寺があり、いつからか法蓮坊という僧が住むようになった。
この部落に後家がおり、働き者の上田舎には珍しい美人だったので評判だったが、この後家に法蓮坊が恋をした。
朝夕のおつとめも恋心にかきけされ、思いがつのり、思い余った法蓮坊はある夜ひそかにこの後家の家に忍び込んだ。
ところが後家に想いを伝えるどころが逆に大声で騒がれ近所に助けを求めた。近所の人が何事かとかけつけると、法蓮坊が後家につめよっていたので大騒ぎとなった。
「坊主のくせに女のところへ忍び込むとは太い坊主だ」とののしると、法蓮坊は「坊主とて人の子、どうぞおゆるしをー」と頭をさげたが、聞き入れず「坊主覚悟しろ」と詰め寄った。
法蓮坊は「覚悟はできない」と大声でさけび、あぐらをかいて左手をほほにあてて考え込んでしまった。「太い坊主だ、これでもくらえ」と若者の一人がそこにあった藤の皮でつくった縄を投げ込んで皆、帰った。

翌朝、法蓮坊は死体でみつかり、首には藤の皮でつくった縄がからみついていた。
その後、部落には災難がつづき、流行病も出る始末、これは法蓮坊のたたりだと皆で金をだし石碑をたててその霊を慰めた。

榎平に建つ天神社の西方50mのところに法蓮坊の石像があるという。沖村部落では藤の皮で編んだ縄を背負子に使ってはいけないとされ、法蓮坊の住んだとされる古浄寺は廃寺となり永盛寺に合併されたという。

「後家に懸想す法蓮坊 覚悟きまらず石となり」

【参考文献】
『市川大門町の民話』市川大門町 編

【商品説明】
直筆サインが入った１点ものの掛け軸です。
表装（絵柄）以外の部分も特殊加工の印刷により仕上げてあります。
すべて布製ですので耐久性に優れており、収納もしやすくなっています。
説明の短冊がつきます。（画像はサンプルです）
表装部の大きさ 幅30cm x 高さ60cm

【ギフトラッピングについて】
詳しくはこちらをご覧ください。
https://orochi.theshop.jp/blog/2021/01/09/155531

【Description】
One piece art work with autograph.
Special processing printing. Made of cloth. It has excellent durability and is easy to store. An explanation tag will be attached. (The image is a sample)
Size: W 30 cm x H 60 cm

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