【妖怪説明】
名主の源兵衛が支配している土地に深い淵があり源兵衛淵と呼ばれていた。

ある夕方に源兵衛のところに1人の美女がやってきて
「おれは、実はお前の淵に住んでいる主の大鰻だが、今夜あの淵で、よその淵の大蜘蛛と戦うことになっている。それで丑三頃にお前が来て、『源兵衛ここに控えたり』と一声、声をかけてくりょォ。そうしろば、おれはきっと勝てるが、さもなければ負けて命が亡くなるだから、ぜひたのむ」とたのんだ。

源兵衛は頼みをひきうけ夜中に淵へ出かけたが、うなり声や大浪で身の毛もよだつ有様でこわくなって声も出せず、逃げ帰ってしまった。
翌朝、どうなったかと行ってみると、樽のように太い鰻が一匹傷だらけになって仰向けに浮いて死んでいた。
源兵衛は「おれが、ただ一言声をかけろば、死ぐじゃァなかっつらに」
とその大鰻を拾い上げて厚く葬ってやった。

山梨県の民話と伝説にある、祖母より聞いたとされる話。
地域を言及していないが富士川町の名望・秋山家の歴代当主が源兵衛を名乗る。また、名称同・ほぼ同じ内容が宮城県仙台市にも確認できる。日本怪異妖怪事典東北163P参照。

「美女の願いも死闘にかすみ　源兵衛ここに声が出ず」

【参考文献】
『山梨県の民話と伝説』土橋里木 201p

【商品説明】
直筆サインが入った１点ものの掛け軸です。
表装（絵柄）以外の部分も特殊加工の印刷により仕上げてあります。
すべて布製ですので耐久性に優れており、収納もしやすくなっています。
説明の短冊がつきます。（画像はサンプルです）
表装部の大きさ 幅30cm x 高さ60cm

【ギフトラッピングについて】
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【Description】
One piece art work with autograph.
Special processing printing. Made of cloth. It has excellent durability and is easy to store. An explanation tag will be attached. (The image is a sample)
Size: W 30 cm x H 60 cm