【妖怪説明】
静岡県駿東郡原里村(現・御殿場市)に伝わる。

保土沢新田が須山村から分かれた頃、村に災厄が重なった。須山村では毎年正月十五日から三日間お祭りの獅子舞を行うので、夫婦獅子のうち一匹を貰い受けて、この村でも獅子舞を行うこととなった。

連れてきた雄の神楽獅子は漆で真っ黒に塗られ、厳しく見るからに猛々しく、舞うさまはさながら生きているようであった。
夜は黒獅子を祭壇に安置し、拝殿に布団を持ち込んで寝た。あくる日、目を覚ますと黒獅子が拝殿の入口に移っていた。問い正しても誰もしらず、一同けげんなまま二日目のお祭りを済ませ、その次の日の朝になるとまた黒獅子は入り口にいた。
それでみな「俺たちがここに泊まるのが気に入らんのだろう」と話し合い、三日目は拝殿を戸締りして各自の家に帰った。
次の日、夜が明けるのをまちかねて行ってみると、黒獅子が入り口にいるばかりか格子戸のあちこちに葉で噛み付いたような跡が残っていた。
村の世話人に相談すると「夫婦獅子の片方だけを貰い受けたのが気に入らず、本家へ嘉永rたいのだろう」ということで、三日間の行事も終わったことだし、本家へ届けようということになった。村の若衆達総出で身を清めて賑やかな行列で須山村まで送り届けたという。

「雌雄の黒獅子別れて舞うは 須山村を懐かしみ」

【参考資料】
『史話と伝説 富士山麓の巻』松尾四郎 編 53p
『静岡県の民話』日本児童文学協会 編 60p

【商品説明】
直筆サインが入った１点ものの掛け軸です。
表装（絵柄）以外の部分も特殊加工の印刷により仕上げてあります。
すべて布製ですので耐久性に優れており、収納もしやすくなっています。
説明の短冊がつきます。（画像はサンプルです）
表装部の大きさ 幅30cm x 高さ60cm

【ギフトラッピングについて】
詳しくはこちらをご覧ください。
https://orochi.theshop.jp/blog/2021/01/09/155531

【Description】
One piece art work with autograph.
Special processing printing. Made of cloth. It has excellent durability and is easy to store. An explanation tag will be attached. (The image is a sample)
Size: W 30 cm x H 60 cm

#静岡 #御殿場市 #獅子舞 #静岡と身延の妖怪展