妖怪546・しっぺい太郎(静岡・磐田市)
妖怪546・しっぺい太郎(静岡・磐田市)
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【妖怪説明】
静岡県磐田郡遠江見付町(現・磐田市)に伝わる。
何百年も昔のこと、巡礼の六部が見付の町近くにやってきた。
日も沈んだので深い森の中にある天神さまの拝殿に荷を下ろし泊まることにした。
ふと夜に目を覚ますと、賑やかに歌い踊る声がする。耳をすましてよく聞いていると、お酒をのみながら騒ぐ声の中に「播磨のしっぺい太郎に知らすなよ。播磨のしっぺい太郎に知らすなよ」
とくり返し言う声がある。
やがて日ものぼり、六部は見付の町に行くと人々はみな涙を流し悲しんでいる。話を聞くと天神さまは荒神で毎年八月十一日のお祭りに、美しい娘を人身御供にしているという。
それが今年は町で一番の金持ちの山内(やまのうち)の家の屋根に白い羽の矢が立ったのだという。
娘のお兼はまだ十六でほんとうに言うに言われぬ美しい少女であり一人娘を両親は大切にしていたという。
六部はなんとか助けたいと思い、天神社で踊ったもののことを思い出し、父親へ播磨のしっぺい太郎のことを話した。父親は三人の下男を連れて播磨の国へ旅立った。急ぎ向かい聞いてみると播磨の国で誰一人知らないものはない位強い犬のことだという。四人は飼い主を説得し、しっぺい太郎を借りて急ぎ見付へ戻った。
母娘は父の帰りを待ち侘び、祭りの前日にやっと帰り着いた。そしてしっぺい太郎をみてその恐ろしさには驚いた。身体は中くらいの牛ほどもあり、太い足、きらきら光る目、小刀のような牙、日本国中にもこれより強い犬はいないと思うほどであった。
それをみた六部は「この犬なのか、じゃあ人身御供を召し上がるのは神様でなく、きっとこの犬を怖がっている、狸か狐の化け物に違いない」と言った。
翌日の祭りの日、お兼の入るはずの箱にしっぺい太郎を入れた。大勢の町の人たちにかつがれ、箱は天神さまの森の奥へ運んだ。
町の人たちは何か祟りがないかと心配でろくに眠れたものではなかった。
翌朝、みなでいってみると社の前は真っ赤な血が流れており、あたりの草も踏みにじられ木なども倒されている。そしてしっぺい太郎はその血をあびた身体で拝殿の前で休んでいる。
そしてその隅の方には白い狒々が倒れていた。
それからは白羽の矢がたつこともなくなったという。
以上は『静岡県伝説童話集』を参考にしたものである。
しっぺい太郎は早太郎ともへいぼう太郎とも言われる。迎えに行く場所が信濃の光前寺のものが広く知られる。六部も一緒に戦ったり、戦いののちに帰る途中でしっぺい太郎が死んでしまう話もある。また、六部と一緒に旅をするが勘違いでしっぺい太郎を殺してしまい祀るものもある。
「播磨か信濃か猛りし狗よ 見付戻りて狒々を討つ」
【参考資料】
『静岡県伝説童話集』歌川小雨 著 [他]102p
『静岡県の昔ばなし しっぺい太郎』清水達也 98p
『読みがたり 静岡のむかし話』静岡県むかし話研究会 147p
『全國昔話資料集成30伊豆昔話集』 鈴木暹・編 49p
一部資料提供:猫化不来
【商品説明】
直筆サインが入った1点ものの掛け軸です。
表装(絵柄)以外の部分も特殊加工の印刷により仕上げてあります。
すべて布製ですので耐久性に優れており、収納もしやすくなっています。
説明の短冊がつきます。(画像はサンプルです)
表装部の大きさ 幅30cm x 高さ60cm
【ギフトラッピングについて】
詳しくはこちらをご覧ください。
https://orochi.theshop.jp/blog/2021/01/09/155531
【Description】
One piece art work with autograph.
Special processing printing. Made of cloth. It has excellent durability and is easy to store. An explanation tag will be attached. (The image is a sample)
Size: W 30 cm x H 60 cm
#静岡 #磐田市 #しっぺい太郎 #狒々 #静岡と身延の妖怪展
静岡県磐田郡遠江見付町(現・磐田市)に伝わる。
何百年も昔のこと、巡礼の六部が見付の町近くにやってきた。
日も沈んだので深い森の中にある天神さまの拝殿に荷を下ろし泊まることにした。
ふと夜に目を覚ますと、賑やかに歌い踊る声がする。耳をすましてよく聞いていると、お酒をのみながら騒ぐ声の中に「播磨のしっぺい太郎に知らすなよ。播磨のしっぺい太郎に知らすなよ」
とくり返し言う声がある。
やがて日ものぼり、六部は見付の町に行くと人々はみな涙を流し悲しんでいる。話を聞くと天神さまは荒神で毎年八月十一日のお祭りに、美しい娘を人身御供にしているという。
それが今年は町で一番の金持ちの山内(やまのうち)の家の屋根に白い羽の矢が立ったのだという。
娘のお兼はまだ十六でほんとうに言うに言われぬ美しい少女であり一人娘を両親は大切にしていたという。
六部はなんとか助けたいと思い、天神社で踊ったもののことを思い出し、父親へ播磨のしっぺい太郎のことを話した。父親は三人の下男を連れて播磨の国へ旅立った。急ぎ向かい聞いてみると播磨の国で誰一人知らないものはない位強い犬のことだという。四人は飼い主を説得し、しっぺい太郎を借りて急ぎ見付へ戻った。
母娘は父の帰りを待ち侘び、祭りの前日にやっと帰り着いた。そしてしっぺい太郎をみてその恐ろしさには驚いた。身体は中くらいの牛ほどもあり、太い足、きらきら光る目、小刀のような牙、日本国中にもこれより強い犬はいないと思うほどであった。
それをみた六部は「この犬なのか、じゃあ人身御供を召し上がるのは神様でなく、きっとこの犬を怖がっている、狸か狐の化け物に違いない」と言った。
翌日の祭りの日、お兼の入るはずの箱にしっぺい太郎を入れた。大勢の町の人たちにかつがれ、箱は天神さまの森の奥へ運んだ。
町の人たちは何か祟りがないかと心配でろくに眠れたものではなかった。
翌朝、みなでいってみると社の前は真っ赤な血が流れており、あたりの草も踏みにじられ木なども倒されている。そしてしっぺい太郎はその血をあびた身体で拝殿の前で休んでいる。
そしてその隅の方には白い狒々が倒れていた。
それからは白羽の矢がたつこともなくなったという。
以上は『静岡県伝説童話集』を参考にしたものである。
しっぺい太郎は早太郎ともへいぼう太郎とも言われる。迎えに行く場所が信濃の光前寺のものが広く知られる。六部も一緒に戦ったり、戦いののちに帰る途中でしっぺい太郎が死んでしまう話もある。また、六部と一緒に旅をするが勘違いでしっぺい太郎を殺してしまい祀るものもある。
「播磨か信濃か猛りし狗よ 見付戻りて狒々を討つ」
【参考資料】
『静岡県伝説童話集』歌川小雨 著 [他]102p
『静岡県の昔ばなし しっぺい太郎』清水達也 98p
『読みがたり 静岡のむかし話』静岡県むかし話研究会 147p
『全國昔話資料集成30伊豆昔話集』 鈴木暹・編 49p
一部資料提供:猫化不来
【商品説明】
直筆サインが入った1点ものの掛け軸です。
表装(絵柄)以外の部分も特殊加工の印刷により仕上げてあります。
すべて布製ですので耐久性に優れており、収納もしやすくなっています。
説明の短冊がつきます。(画像はサンプルです)
表装部の大きさ 幅30cm x 高さ60cm
【ギフトラッピングについて】
詳しくはこちらをご覧ください。
https://orochi.theshop.jp/blog/2021/01/09/155531
【Description】
One piece art work with autograph.
Special processing printing. Made of cloth. It has excellent durability and is easy to store. An explanation tag will be attached. (The image is a sample)
Size: W 30 cm x H 60 cm
#静岡 #磐田市 #しっぺい太郎 #狒々 #静岡と身延の妖怪展
モノプリント掛け軸紹介動画
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