【妖怪説明】
山梨県昭和町に伝わる。

戦国時代のこと昭和町押越に油を溶かしたような水をたたえ「竜人が住んでいる」と言い伝えられる曲渕という深い淵があった。

この淵の西側に老夫婦と器量人の娘が暮らしていた。
或る秋の、月が煌々と冴えた戌の刻ごろ、娘がひとりで針仕事をしていると「トントントン」と突然、誰かが大戸を叩いたので「だれずらか？」と訝しがりながら少し戸を開けると、まるで天から降りてきたと疑うほど色白で鼻筋の通った美青年だったので娘はびっくりした。
青年は一夜の宿を頼むと娘は喜んで迎えた。

それから二人は夜が更けるのも忘れて話し合ったが、青年は夜があけないうちに出立するといいだした。「この人の家を知りたいなあ」と思った娘は、縫いさしの白糸の長くついた針をそっと、青年の袂に刺しこんだ。

朝が来て、娘が糸をたどっていくと、油を溶かしたどころか真っ赤に染まった渕の中に垂れていて、水面には大蛇の巨体が浮かんでいた。

その事件の後、娘のお腹がだんだん膨らみ、やがて玉のような男の子を生んだ。
子供は非常に賢く成長し成人してからは「曲淵庄左衛門」と名乗り、武田家に仕え重臣として数々の手柄をたてたという。

「鼻筋通った色白美男　娘身籠る曲淵庄左衛門」

【参考文献】
『昭和町の民話集』昭和町文化協会「曲渕の主と娘」 16-18p より

【商品説明】
直筆サインが入った１点ものの掛け軸です。
表装（絵柄）以外の部分も特殊加工の印刷により仕上げてあります。
すべて布製ですので耐久性に優れており、収納もしやすくなっています。
説明の短冊がつきます。（画像はサンプルです）
表装部の大きさ 幅30cm x 高さ60cm

【ギフトラッピングについて】
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【Description】
One piece art work with autograph.
Special processing printing. Made of cloth. It has excellent durability and is easy to store. An explanation tag will be attached. (The image is a sample)
Size: W 30 cm x H 60 cm