【妖怪説明】
静岡県志太郡焼津町(現・焼津市)に伝わる。

爺と娘二人の三人暮らしの家族があった。
田を持っており水が干上がってしまい困っていた。畑へでるとごろごろと音がするので、行ってみると池のそばで寝ている大蛇にあった。爺さんは池の主である大蛇に田んぼに水をひいてくれるように頼むが、蛇はかわりに二人の娘のどちらかをくれ、と言う。
爺さんは困ったが、とうとう約束して田に水を引いてもらった。

爺さんは蛇との約束を娘に伝えると、親孝行の姉妹は自分がいくと争いだしたのでくじを引き、妹娘が当たった。

妹娘は大きな樽の中に入れられて連れて行かれるのを待っていた。
蛇は立派な男になって現れ、爺さんが連れて行くことを承知すると蛇となり樽をぐるぐると巻いてしまった。
すると、裏の方からざわざわとものすごい音が聞こえてきた。
また何物かが荒らしに来たかと恐れていると何万という沢蟹がやってきた。
家に入るいなや、大蛇の眼と目といはず首といはずいっぱいにたかって、ちみくり殺してしまった。

娘はお釜やおひつをいつも裏の谷澤で洗っていたが、飯粒を沢蟹に与えていたので、親切にしてくれていた人の危機を知って沢がにが助けたのだという。

『読みがたり 静岡のむかし話』では焼津ガニは焼津の原っぱでヤマトタケルノミコトを焼き殺そう火が放たれたとき、穴に体は入ったがハサミだけが出ていたのでそこだけ真っ赤になったとされている。

「田の水引き換え娘の嫁入り 蛇婿ちみくる恩の蟹」

【参考資料】
『静岡県伝説昔話集』静岡県女子師範学校郷土研究会 編 157p
『読みがたり 静岡のむかし話』静岡県むかし話研究会 89p 「焼津ガニの恩がえし」

【商品説明】
直筆サインが入った１点ものの掛け軸です。
表装（絵柄）以外の部分も特殊加工の印刷により仕上げてあります。
すべて布製ですので耐久性に優れており、収納もしやすくなっています。
説明の短冊がつきます。（画像はサンプルです）
表装部の大きさ 幅30cm x 高さ60cm

【ギフトラッピングについて】
詳しくはこちらをご覧ください。
https://orochi.theshop.jp/blog/2021/01/09/155531

【Description】
One piece art work with autograph.
Special processing printing. Made of cloth. It has excellent durability and is easy to store. An explanation tag will be attached. (The image is a sample)
Size: W 30 cm x H 60 cm

#静岡 #焼津市 #蟹 #蛇 #静岡と身延の妖怪展